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膨大な設計図書をAIが解析。アノテーションによる独自学習で、高精度な設計図書検索AIチャットシステムを開発

膨大な設計図書をAIが解析。アノテーションによる独自学習で、高精度な設計図書検索AIチャットシステムを開発

Revitを活用したBIMソリューションをはじめ、さまざまな建築DXソリューションを提供するお客様における、「設計図書検索AIチャットシステム」の開発・導入事例をご紹介します。

数百枚におよぶ複雑な設計資料の中から、必要な情報を瞬時に、かつ正確に抽出・回答する本システムは、従来の手作業による確認時間を大幅に削減し、設計・施工品質の向上に貢献しています。

お客様の課題

お客様は、さまざまな建築プロジェクトを支援するなかで、設計現場における大きなボトルネックの一つである「設計に関する資料や情報の確認作業の非効率性」を解決したいと考えていました。

・情報の散在と膨大な量
一つのプロジェクトで設計士が確認すべき設計資料(図面や仕様書など)はPDFで数百枚にも及ぶことがあり、情報量が膨大でした。

・目視確認によるヒューマンエラーのリスク
従来は、設計士が数百枚にも及ぶ資料を目視で確認しながら該当箇所を探していました。このアナログな作業は、参照ページの取り違えや、数値の読み間違いといったヒューマンエラーを誘発するリスクが常にありました。

・情報検索にかかる多大な時間と労力
単純に必要な情報を探すだけでも多くの時間を要しており、設計士が本来注力すべきクリエイティブな設計業務や、高度な判断業務の時間を圧迫していました。

お客様の要件

建築プロジェクトのさらなる効率化と精度向上を目指し、以下の要件を満たすAIシステムの開発が求められていました。

・設計図書特化型のチャットシステム開発
PDF化された膨大な設計資料をAIに読み込ませ、チャット形式で質問するだけで適切な回答が得られる仕組みであること。

・設計業務に耐えうる高い正確性
寸法や部材の仕様など、一つの間違いが施工ミスや手戻りといった重大な事故に繋がるため、極めて高い回答精度が必須であること。

・現場で使いやすいUI
IT専門家ではない設計士や現場担当者が、直感的に操作できるユーザーインターフェースであること。

SHIFT ASIAの対応と成果

本プロジェクトの最大の難所は「設計図書の複雑さ」にありました。
一般的なテキストドキュメントとは異なり、設計資料は図形、記号、数値が複雑に入り組んでおり、各ページの情報密度も極めて高いものです。単にAI(OCRやLLM)に読み込ませるだけでは、「どの線がどの数値を指しているのか」「どこに部材情報が書かれているのか」を正確に特定することが困難でした。

そこでSHIFT ASIAでは、独自のRAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)データベースを構築するとともに、AIの認識精度を最大限に高めるためのアプローチを採用しました。

1. RAGによる高精度な設計データ検索
PDFの設計資料をデータベース化し、AIが高精度で情報を分析・抽出する処理システムを開発しました。
例えば「B1という柱のサイズと素材を教えて」とチャットで質問すると、AIが膨大な資料の中から該当する柱の情報を特定し、サイズと素材を回答します。

2. 根拠(エビデンス)の提示機能
回答の正確性を担保するため、AIが答えを出すだけでなく、「資料のどのページの、どの部分を参照したか」をセットで提示する機能を実装しました。これにより、設計士はAIの回答が正しいかを即座に原典でダブルチェックすることが可能になりました。

3. アノテーションチームによる大量の教師データ作成
複雑な設計図書をAIに正しく理解させるため、SHIFT ASIA社内のアノテーションチームによって「資料のどこに、どういった情報が記載されているか」を人間がタグ付け(アノテーション)し、大量の教師データを作成。これを元にAIモデルをトレーニングすることで、難易度の高い設計図書の構造理解と、高精度な情報抽出を実現しました。

本システムの導入により、建設業務における情報確認フローが劇的に改善されました。設計士がチャットに問いかけるだけで、必要な情報へダイレクトにアクセスできるようになったことで、膨大な資料の中から答えを探し出す手間が大幅に削減されました。また、AIによる正確な情報抽出と参照元の提示機能により、目視確認で発生しがちな見落としや読み間違いのリスクも低減され、設計・施工品質のさらなる向上に寄与しています。

SHIFT ASIAでは、今回の開発を足がかりにさらなる作業効率の向上や精度の改善を目指して、今後も技術革新を続けてまいります。

使用ツール・技術・言語など

  • アノテーション
  • AIモデル(GPT)トレーニング
  • RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)

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