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セキュアな社内AIチャットプラットフォームの導入で内部情報の検索時間を短縮し、業務生産性が飛躍的に向上
大手IT企業グループに属し、数十年間にわたってシステム基盤の開発からデジタルビジネスソリューションまで幅広く手掛けるSIer(システムインテグレーター)企業のお客様における、社内用AIチャットプラットフォームの開発・導入事例をご紹介します。
SHIFT ASIAでは、最新の生成AI技術を活用しつつ、エンタープライズレベルの堅牢なセキュリティと、RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)による組織特有のナレッジ活用を実現した本プロジェクトを通じて、コストを抑えつつ大幅な業務効率化に成功しました。
お客様の課題
これまで数十年間にわたってSI(システムインテグレーション)サービスを提供してきたお客様は、長年の実績により蓄積された膨大な社内ナレッジ(技術資料、プロジェクト履歴、規定類など)を有していました。しかし、情報は社内のあらゆる場所に散在しており、従業員が必要な情報に辿り着くまでに多大な時間を要していました。
「ChatGPTやGemini、Claudeのような対話型AIを活用し、欲しい情報を即座に引き出せる環境を作りたい」という現場のニーズは高まっていましたが、以下のような大きな課題がありました。
・情報漏洩のリスク
パブリックなAIサービスを使用する場合、社内情報を入力することで機密情報が学習データとして利用され、社外に流出してしまう懸念がありました。
・セキュリティと利便性の両立
大学や自治体、医療機関などのセンシティブなデータを扱うため、極めて高いセキュリティレベルが求められました。
・限られた予算での導入
社内ツールであるため予算には限りがあり、高品質かつリーズナブルに導入できる開発パートナーを必要としていました。
お客様の要件
お客様社内のDX推進および業務効率化のため、以下の要件を満たす社内用AIプラットフォームの構築が求められていました。
・機密情報を保護する堅牢なセキュリティ
入力したデータがAIモデルの再学習に利用されないことをはじめ、情報漏洩リスクを完全に排除できるセキュアな環境であること。
・利便性の高い生成AI環境の構築
ChatGPTのような、自然な対話形式で幅広い業務をサポートするシステムであること。
・社内ナレッジを活用できるRAG(検索拡張生成)の実装
社内規定やプロジェクト資料など、組織固有のデータを参照して回答できる仕組みがあること。
・柔軟な管理機能とコストコントロール
プロジェクトやユーザー単位での利用制限、予算設定が可能であり、管理者が利用状況を容易に把握できること。
SHIFT ASIAの対応と成果
これらの課題を解決するため、Azure OpenAI Service(AOAI)等を活用した、クライアント専用のクローズドなAIチャットプラットフォームを提案し開発しました。
大きなポイントは、セキュアな環境構築と「RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)」技術の導入です。これにより、AIが社内の独自データを参照し、あたかも熟練の社内アシスタントのように、正確かつ文脈に沿った回答を行うことが可能になりました。
本プロジェクトで構築したAIプラットフォームの主な特徴は以下の通りです。
1. 強固なセキュリティで、情報漏洩リスクを気にせず安心して利用可能
入力データがAIモデルの再学習に利用されないセキュアな環境を構築。エンタープライズグレードのセキュリティにより、機密情報や個人情報が含まれる業務であっても、情報漏洩リスクを気にすることなく安心して利用が可能です。
2. RAGによる社内ナレッジの即時回答
社内規定や組織図、プロジェクト資料などをプラットフォームに連携。RAG技術により、データをアップロードするだけでAIが社内データを検索・参照して回答を生成。
「〇〇プロジェクトの△△機能の仕様は?」「▲▲クライアントの契約条件はどうなってる?」「最新のセキュリティ規定について教えて」 といった質問に対し、AIが即座に回答と参照元を提示。問い合わせ対応コストや、回答待ちのアイドルタイムの劇的な削減につながりました。
3. 招待されたユーザーのみに限定された、クローズドな環境構築
全社共有の情報だけでなく、特定のメンバーしか閲覧できない「クローズドな環境」も作成可能。招待されたユーザーのみが、特定のプロジェクト固有の資料をもとにAIと対話できるため、機密性の高いプロジェクトマネジメントにも活用されています。
4. 事務から開発まで、全方位型AIアシスタント
本AIプラットフォームは、メール作成や議事録要約といった一般的な事務作業から、コード生成やデバッグといったエンジニアリング業務まで幅広く対応。職種を問わず、全従業員の「頼れるパートナー」として機能しています。
5. 柔軟な予算配分と利用状況の可視化
メンバーやプロジェクトごとに、トークン使用量やコストの状況をリアルタイムで確認可能。グループごとに予算上限を設定できる機能を実装し、予期せぬコスト超過を防ぎながら、計画的なAI運用が可能です。
本AIプラットフォームの導入により、お客様社内での社内情報の検索にかかる時間を約60%削減するという大きな成果をもたらしました。特に、社内ルールや過去のプロジェクト資料の検索時間が大幅に短縮されたことで、情報収集に費やしていた時間を本来注力すべきコア業務へと振り向けることが可能となりました。
また、「AIを使っても情報が外部に漏れない」という安心感が現場に浸透したことで、全社的にAI活用が定着しました。議事録の作成やコードレビューなど、多岐にわたる業務でAIが日常的に利用されるようになり、業務生産性が大きく向上しています。
さらに、コスト面においても大きなメリットを生み出しました。SHIFT ASIAのオフショア開発リソースを活用することで、国内開発と比較して開発コストを大幅に抑制することに成功。リーズナブルな導入コストと、業務効率化によるコスト削減効果が相まって、導入にかかった費用を短期間で回収し高い投資対効果(ROI)も実現されました。
使用ツール・技術・言語など
- RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)
- プラットフォーム: Microsoft Azure
- AIモデル: GPT-4 (Azure OpenAI Service)
お問い合わせContact
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