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試験対策は1カ月半、スクラムマスター資格PSMⅡに一発合格した私の勉強方法 アジャイル開発

更新日:2024/02/26 TOCKY

試験対策は1カ月半、スクラムマスター資格PSMⅡに一発合格した私の勉強方法

SHIFT ASIAでプロジェクトマネージャーを務めているTOCKYです。
プロジェクトマネージャーとしての活躍の幅を広げるために、スクラムマスターの認定資格の一つであるProfessional Scrum Master(PSM)Ⅱを取得しました。

Professional Scrum Master(PSM)は数あるスクラムマスターの資格のなかでも特にメジャーな資格の一つであることから、PSMの資格取得を検討している方、あるいは目指している方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、試験対策に当てた期間は約1カ月半と限られた時間の中で、私がどのように準備を進めたのかを具体的に振り返りながら、PSMの概要や受験の流れ、おすすめの本や資料などについてもご紹介したいと思います。
PSMの取得を検討されている方や、これからPSMを受験される方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

なお、私の詳しいプロフィールについては以下の記事で取り上げられているので、もしご興味をお持ち頂けましたらあわせてご参照ください。
TOCKYが1ヶ月間勉強してISTQBに受かった話(wantedly記事)

スクラムマスターの資格取得を目指した理由

そもそも、私がなぜスクラムマスターの資格取得を思い立ったのかというと、以下のような理由があります。

1. アジャイル開発の隆盛

アジャイル開発は既に世界中で一般的なソフトウェア開発手法として採用されており、年々ますます多くのプロジェクトにおいてアジャイル開発が採用されるケースが増えていると感じています。

そうした中で、アジャイル開発手法の一つであるスクラムは、自己組織化された開発チームが最短の時間で最高のビジネス価値を提供することを目標としているフレームワークであり、アジャイル開発の隆盛とともに今後その重要性がさらに高まるのではないかと考えました。

2. スクラム開発案件の増加

実際に弊社SHIFT ASIAで支援させていただいているプロジェクトにおいても、お客様側でスクラム開発モデルを用いているケースが増えており、案件管理者としてお客様のスクラム開発をより効果的にご支援するためには、スクラムマスターの体系的な知識の獲得および資格取得が役立つと考えました。

また、ソフトウェア開発のトレンドをみても、スクラム開発の増加は一過性のものではなく、少なくとも向こう数年というスパンでニーズが拡大していく傾向にあると思われることから、自分自身の今後のキャリアにおいてもスクラムマスターの資格取得は大きなメリットがあると考えました。

3. プロダクト開発以外の領域でも活かせる可能性

テクノロジーの進化によってあらゆる変化が加速する中、スクラムおよびアジャイルの概念はプロダクト開発以外にも役立つのではないかと考えました。
実際にスクラムのフレームワークを開発以外のプロジェクトや、他の業務に活かしているという事例も見かけたことがあり、さまざまな業務領域においても役立つ知識が学べるのではないかという期待もありました。

導入事例

SHIFT ASIAのソフトウェア開発・テストなどの導入事例はこちらから

導入事例

Professional Scrum Master(PSM)とは

Professional Scrum Master(PSM)とは、スクラムガイド(Scrum Guide)の執筆者であるKen Schwaber(ケン・シュエイバー)によって設立されたScrum.orgという組織が認定するスクラムマスターの資格です。

Scrum.org では、PSMの他にもProfessional Product Owner(プロフェッショナル プロダクト オーナー)や、Professional Scrum Developer (プロフェッショナル スクラム デベロッパー)、Scaled Professional Scrum(スケールド プロフェッショナル スクラム)といったスクラムに関わる多くの資格認定を行っています。もしご興味のある方はこちらをご参照ください。
PROFESSIONAL SCRUM™ CERTIFICATIONS

今回私が受験したPSMには、難易度に応じてⅠ~Ⅲまで3段階のレベルが存在します。PSMⅠが最も簡単で初級者向けの内容となっており、Ⅱ、Ⅲと数字が大きくなるにつれ難易度が上がります。
以下にそれぞれのレベルの違いについて簡単にまとめましたが、今回私が取得したのは、中級にあたるPSMⅡです。

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PSMのレベル別試験概要
拡大画像はこちら

PSMはⅠ、Ⅱ、Ⅲと段階的に学習・取得を進めていくことで、スクラムの基本的な考え方から、実践での応用、更に複雑な課題解決に活かせるアプローチまでを網羅的に学ぶことができます。
PSMⅡではある程度スクラムの概念を理解していることを前提に、それを実際のプロジェクトに応用する際に役立つ考え方や知識が得られますので、実践での活用を目的として知識を深めたい方にはおすすめできる内容です。

PSMを選択した理由

有名なスクラムマスターの認定資格には、PSMのほかにもCertified Scrum Master(CSM)やLicensed Scrum Master(LSM)という資格があります。
今回、私はPSMを選択しましたが、それには以下のとおり主に2つの理由がありました。

1. リーズナブルな受験費用

まず、コストパフォーマンスの良さです。資格取得のためにCSMが約30万円、 LSMが約20万円とかなりの費用がかかる一方で、PSMは200米ドル程度からと比較的リーズナブルな価格体系であることが理由の一つでした。
なお、私が受験したPSMⅡは250米ドルでした。

SHIFT ASIAには社員の資格受験費用を会社がサポートしてくれる制度があります。補助の対象となる試験はあらかじめ決まっていますが、合格すれば全額、不合格の場合は半額を会社が負担してくれるため、そこまで費用を気にする必要はなかったのもかもしれませんが、勉強を進めていくうちにスクラムマスターのスキルを高めるには座学よりも実践の方がより重要であると感じました。このため、実践に必要な知識を身につけたいということであれば、私が取得したPSMⅡで十分であるように思います。

またPSMには有効期限が設けられておらず、それに伴う更新費用も発生しないという点もメリットかと思います。CSM・LSMでは1~2年の有効期限が設けられており、年間50~100米ドル程度の更新費が発生するようです。

2. 英語のみかつ、高い合格基準

さらに、PSMでは受験言語が英語のみである点もポイントでした。
海外在住のプロジェクトマネージャーの一人として業務やプライベートを問わず、日ごろから英語の勉強を進めていたこともあり、試験勉強を通して英語能力の向上や腕試しとしても活かすことができそうだと考えたのも理由の一つです。

実際に本番の試験はもちろんのこと、演習問題や参考資料も基本は英語なので、スクラムマスター関連の英語の語彙力などを強化することもでき、一石二鳥だったと感じています。日本だけでなくグローバルで活用できる資格という観点で見た時に、英語でスクラムマスターの知識を身に着けておいて損はないと考えたからです。

また、合格基準に関しても他の資格が75%程度の正答率を合格基準としている中で、PSMでは85%以上の正答率が必要となることから、より高い理解度が求められそうと感じたこともポイントの一つです。(もちろん資格によって問題自体の難易度も異なることから、難易度の高低については一概には言えません)

実際に行った勉強方法

続いては、実際に私が行ったPSMの勉強方法についてご紹介します。
今後試験内容は変わっていくかもしれませんが、こちらでご紹介する勉強方法についてはかなり普遍的な内容になっているかと思いますので、少しでもみなさまの参考となれば幸いです。

1. 資料や書籍を通じて基礎的な概念を学ぶ

私の場合はスクラムについて全く知識のない状態から勉強を開始したため、まずは同僚のスクラムマスター経験のあるCASEYから、SCRUM BOOT CAMP THE BOOKという書籍を借り、スクラムの概要をつかむことから始めました。
SCRUM BOOT CAMP THE BOOKは、スクラムのガイドブックとしての定番の一冊です。

スクラムマスターのCASEYについてはこちらの記事でも紹介されていますので、宜しければご参照ください。
アジャイル開発事例:リモート環境下でチームで良い関係性を構築するには?

仕事においてもそうですが、基本的に何かを学ぶ際には、まずは理解する範囲の全体を把握・俯瞰してみて、そこから自分でうまく説明できない部分・理解できない概念を深堀りする方法が有効だと考えています。その意味で、この本は導入には最適でした。
そしてスクラムの全体像が把握できたら、次はスクラムガイドを通読して、SCRUM BOOT CAMP THE BOOKで理解した内容とのズレが無いか、英語と日本語の表現の違いによる認識の齟齬は無いかなどを確認していきました。

スクラムガイドを読み込んで感じたのは、このガイドはあくまで概念を説明しているものであり、非常に曖昧な表現が多いということでした。曖昧に表現されている部分に対して、「どのように自分の言葉で説明するか?」ということを念頭に置き、続いて演習問題に取り掛かりました。

2. 演習問題に取り組む

演習用の教材には、オンライン学習プラットフォームのUdemyで購入した「PSM2 Professional Scrum Master II certification Practice」を使用しました。
上の教材は現在は購入できなくなっているようですが、Udemyで「PSM」などで検索すれば関連する教材を見つけることが可能です。

こちらの教材を使用し問題を解きながら、わからない箇所があればスクラムガイドやインターネットで関連情報を検索しながら理解を進め、再度問題を解き進めるというサイクルで勉強をしていました。

3. 社内勉強会の開催

今回は同時期に他の同僚数名もPSMを受験する予定があったことから、週次でスクラムマスターの社内勉強会が自主的に開かれ、私も参加していました。個人的には、この勉強会が非常に有意義だったと感じています。
というのは、演習問題を解いていると、どうしても腑に落ちないポイントが出てきます。
そこで各自が取り組んだ問題の不明点を勉強会のメンバーでディスカッションを通じて解決するということを行いました。このメンバー各自が意見を持ち寄り、ディスカッションを通じて問題を解決していくというプロセス自体が実際のスクラムの練習にもなったように感じています。

またこの勉強会にはスクラムマスターのCASEYにも参加してもらい、その場でスクラムにおける曖昧な概念を実際の経験者の口から説明してもらうことで、より具体的な理解が進みました。
もし同じタイミングでスクラムマスターの資格取得を予定している同僚や友人・知人などがいらっしゃれば、勉強会の開催は非常におすすめです。

演習問題への取り組み方のTips

1. まずは問題を解く(スピードを重視し、理解することは重視しない)
2. 問題の傾向・自分が間違える傾向を理解する(ここで理解を深める)
3. 2を意識して問題を更に解く(ここで対策の精度を上げる)
4. 試験に合格する事自体が目的ではないので「学習を通じて理解したことを自分の言葉で人に説明できるか?」という観点で、週次の勉強会において検証

上記を2~3回繰り返すことができれば、理解が深まり余裕を持って合格できると思います。

勉強時間

勉強時間は週に1~2時間ほど演習問題に取組み、その各復習に1~2時間、週次の勉強会が2時間で、概ね週の勉強時間は5~6時間程度でした。
今回は学習開始から約1ヵ月半で資格を取得できましたので、トータルの勉強時間は30~36時間程度となりました。

試験の申し込みから受験までの流れ

次に実際に試験の申し込みから受験までの流れを振り返ってみたいと思います。まず申し込み自体は以下の流れで進みました。

1. Scrum.org公式ページにアクセス

2. 画面上部の「CERTIFICATION」をクリックし、「Professional Scrum Master」を選択

3. 「PSMⅡ Assessment」の「BUY」を選択

4. 数量を確認し「Continue」をクリック。支払い先住所などを登録し、クレジットカードで受験費用を支払い

購入後、登録したメールアドレスに以下の情報が含まれたメールが届きます。
・InvoiceのPDFデータへのリンク
(登録した住所が記載されますので、法人受験の場合はご注意下さい)
・受験の際に必要なパスコード

5. 届いたパスコードを以下画面で入力

「START」をクリックすると試験の概要説明と「Google翻訳のアドオンも可能です」といった案内があり、試験がスタートします。
PSMはオンラインでの試験となるため、今回は自宅から受験しました。

試験の感想

試験後に同時期に受験した同僚にも確認しましたが、演習問題で出題されないような問題が1~2問ほど出題されました。それ以外は演習問題と似た問題が多く、一通りの演習問題を完璧に理解し解ける状態にしておけば本番の試験についてもスムーズに解くことができると思います。

試験時間は90分ですが、かなり余裕があるように感じられ、一通り問題を解き終わった後に見直す時間もありました。
また試験問題のブックマーク機能があるので、不安な問題はブックマークで残しておき、その問題を最後に解いたり見直したりすることもできます。

試験結果

全30問のうち、Empiricismの1問を除いて正解することができました。
正答率は97.1%で、33点/34点という結果でした。

なお、同時期に受験した同僚は37点満点だったようで、複数選択問題の選び方によって最大点数が多少前後するようです。

こちらはPSMⅡの試験結果です。
問題種別ごとの正答率も知ることができます。

最後に

今回、PSMの受験を通じてスクラムおよびスクラムマスターのことを学んだ結果、スクラムにおける重要な役割の一つであるプロダクトオーナーにも新たに興味が湧いてきました。プロダクトオーナーについてもスクラムオーナーと同様に認定資格があり体系的に学習できるようなので、より多角的な視点を身に着けるために今後はプロダクトオーナーに関する知識を深めていこうと考えています。

またあらためて、スクラムとはIT業界だけに限らず、より幅広い業界でも通用する概念だと思いました。
スクラムでは「そのインクリメント(Increment:成果物のような概念)には価値があるか?」を常に問い続け、そして「価値があるものに常に集中できるように改善・成長して適応していこうという意思をもつこと」が非常に重要とされています。チーム全体での透明性の担保など、様々な組織の運営にも幅広く応用できる可能性があり、最近では通常業務でもスクラムの考え方を活かすことができていると感じています。

仕事においてスクラムに関わる方はもちろん、スクラムという考え方を学んでみたい、アジャイルな組織運営に興味があるといった方にも、スクラムマスターの勉強・資格取得はおすすめです。
PSMであれば比較的費用もかけず取得できますので、この機会に勉強をされてみてはいかがでしょうか。

PSMの学習に使用した参考資料

今回の学習で使用した参考資料を以下にまとめました。
学習をされる上で少しでも参考になれば幸いです。

スクラムガイド(Scrum Guide)
スクラムについての最も基礎的かつ重要な資料です。
PSMの問題はこちらをベースに作成されるため、必読です。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK
スクラムの初学者にお勧めの書籍です。非常に読みやすく、具体的なケースについて学ぶことができます。プロジェクトの発足から終わりまで、一気通貫で流れを理解する事ができます。
一方で、既にスクラムマスターの経験がある方には物足りない内容かもしれません。

カイゼン・ジャーニー
主人公が実際にスクラムをまわして、カイゼンをしていくという物語で、チームビルディングやプロジェクトのファシリテーションの勉強になります。
IT業界では同じような経験をされたことがあるという方が多いようで、特にITエンジニアにとって胸が熱くなる本の代表格だそうです。

Ryuzee.com
アジャイルコーチとして有名な吉羽 龍太氏が運営されているブログです。
スクラムガイドに記載されている曖昧な概念を、より具体的に理解するのに役立ちます。
例えば「スクラム用語を使わずにスクラムの説明をするにはどうすれば良いのか」「スプリントバックログのタスクはどのように分解すればよいのか」など、学習を進める上で生じる疑問に対する答えをこちらのブログから探すことができます。

Scrum Master Learning Path
スクラムについての知見や学ぶべき内容が包括的にまとまっています。
英語ですが、Scrum.orgの公式資料だけあって、スクラムマスターについて学ぶ上での参考資料として非常に有用です。

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