TaaS(Testing As A Service)とは?
テック系のブログなどでたまに見かけるTaaSという用語について紹介します。
SaaS(Software As A Service)という用語は今では一般的に使用されるようになってきていますが、TaaSとは「Testing As A Service」の略であり、「サービスとしてテストを行う」ビジネスやプラットフォーム、考え方のことを指します。
品質保証やテスト自動化への需要が高まるIT業界において、今後さらに注目度が上がる用語であるといわれています。
本質的には1つのアウトソースのモデルであり、サービスプロバイダーがソフトウェア開発を行う企業の従業員に代わって、第三者が品質の検証作業を行うこと(=第三者検証)を指します。
近年、既存のテスト手法や方法論が変わりつつある中で、TaaSの考え方やその価値が広く認知されるようになってきています。
その理由の1つとして、大企業から中小企業、ベンチャー企業まで、その規模に関わらずエンジニアコストの上昇に頭を悩ましているということがあげられます。
さらにはセキュリティ対策の必要性の高まりや、市場に溢れるテクノロジーや手法が多く存在する中で、その対応や活用の見極めが難しいこともその一因でしょう。
こういった理由によって品質を担保するためのテスト工程が非常に複雑化し、正しい手法を用いて、チームの規模・適正なコスト・正確さ・高いパフォーマンスを担保することへのハードルがあがり、結果として企業規模を問わずテストの専門企業に依頼するケースが増えているという状況にあります。
テストの専門企業というのは、テストの計画・設計・実行・自動化といった、ソフトウェアテストに特化した専門家を抱えサービスを提供している企業のことを指します。
TaaS (サービスとしてのテスト)には何が含まれる?
・ユニットテスト(単体テスト)
・インテグレーションテスト(結合テスト)
・システムテスト(総合テスト)
・アクセプタンステスト(受け入れテスト)
・リグレッションテスト(回帰テスト)
・ロードテスト(負荷テスト)
・テストオートメーション(自動テスト)
・ペネトレーションテスト(侵入テスト) など
それぞれのサービスプロバイダーの技量やテストカバレッジによって変動するものの、上記のような多くの種類のテストがTaaSとして提供されています。
特定の業界や領域にフォーカスしたサービスを提供しているプロバイダーもあれば、SHIFTのように上流工程から下流工程まで、機能・非機能を含め全体的に網羅したテストサービスを提供しているプロバイダーもあります。
一般的には、規模が大きい企業ほど網羅的なサービスを提供していることが多いといえます。
TaaSを利用するメリット
TaaSを利用するメリットについては様々ありますが、主なメリットとしては以下のようなものがあります。
・適切なテスト計画の立案
・適切なテスト範囲や網羅性の設定
・高い生産性による短期間でのテスト設計、実行
・コスト削減
・リソース確保の容易さ
・規模に合わせたスケールの容易さ
・作業計画や進捗の可視化
・客観的な品質評価
・コア業務に集中できる環境の獲得 など
いずれもテストに特化した高度な専門性と、分業によるリソースの効率的な活用が背景となっており、テスト独自のノウハウや体制が社内に不十分である場合は非常に大きなメリットを享受することが可能です。
結論
テストサービスは、クライアントやプロジェクトの状況に合わせてオーダーメイドで提供されるケースが一般的です。
そのため利用の仕方はフレキシブルで、社内で抱えている課題の解決策として中小~大企業すべてに活用シーンがあります。
短期的な案件から、コンサルティングや保守運用までを含む長期案件まで、計画された労力に対して対価を支払うことから無駄が生じにくいというのもポイントです。
結果としてより高いROI(投下資本利益率・費用対効果)や、非属人的なプロセス、そして分業による開発まで含めた全体の効率化が期待できます。
TaaSはプロダクトマネジメントの課題や痛みを取り除く有効なソリューションとして重宝されており、今後さらに利用の価値が高まるトレンドの1つといえるでしょう。
SHIFT ASIAについて
私たちSHIFT ASIAは、ソフトウェア品質保証・第三者検証のリーディングカンパニーである 株式会社SHIFT(東証一部上場)の海外戦略拠点として、ベトナム・ホーチミンにてソフトウェアテスト事業を手掛けながら、近年はソフトウェア開発にも事業領域を拡大させてきました。
長年に渡り培ってきた品質保証のナレッジを背景とした、高品質なソフトウェアテストをその特長としており、これまでに多数の実績がございます。
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