本記事では、スマートフォン(以下スマホ)とタブレットにおける2大OSであるiOSとAndroidのうちAndroidに着目し、日本とグローバルにおけるAndroid OSのバージョン別シェアについて、2021年11月時点の最新シェアと、直近12ヵ月間のシェアの推移についてそれぞれご紹介します。
本記事におけるすべてのデータは、以下のWEBサイトを通じて取得しています。
https://gs.statcounter.com/
なお、関連する情報として、Androidのシェアは日本では約3割に留まり、iOSが約7割のシェアを占めているものの、世界では逆にAndroidが約7割、iOSが約3割と逆転しており、Androidは特に海外においてシェアが高いという特徴があります。
日本と世界におけるスマホのOSシェアについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてご参照ください。
【2022年6月】日本とグローバルのスマホOSシェア|iPhoneとAndroidの比較を中心にご紹介
日本のAndroid OSバージョン別シェアランキング
はじめに、2021年11月時点の日本国内におけるスマホ・タブレットのAndroid OSのバージョン別シェアをご紹介します。
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア(2021年11月):日本
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア詳細(2021年11月):日本
OSバージョン |
10.x |
11.x |
9.x |
8.x |
7.x |
12.x |
6.x |
5.x |
4.x |
Other |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シェア |
29.49% |
25.85% |
19.83% |
8.81% |
5.58% |
2.7% |
2.45% |
2.39% |
1.79% |
1.11% |
出典:https://gs.statcounter.com/(以下すべて同じ)
2021年11月時点の日本におけるスマホ・タブレットを合計したAndroid OSのバージョン別シェアについて、2019年9月にリリースされたOSバージョン10.xのシェアが最も高く、29.49%と3割近くのシェアを占めています。
その後は2020年9月にリリースされた11.xが25.85%、2018年8月にリリースされた9.xが19.83%と続きます。
これらの上位3つのOSバージョンで全体の約75%を占めることから、10.x・11.x・9.xが日本におけるAndroidの主要なOSバージョンと考えて良いでしょう。
以降は8.x、7.xと続いてここまでで約9割を占め、残りは12.xと6.x以下のOSバージョンとなります。
ここで着目すべきなのは、2017年以前にリリースされた8.x(8.81%)と7.x(5.58%)が依然として一定のシェアを保っているという点です。
リリースから4年以上が経過しているにも関わらず合計で約14%のシェア率を有していることから、Android向けのアプリやサービスであれば8.xや7.xまでを対象とするかは検討すべきでしょう。もちろん多端末検証の対象OSバージョンの選定においても、同様に検討が必要と言えます。
またもう一点、AndroidのOSバージョンシェアの動向を追う上で重要なのが、2021年10月にリリースされた最新OSである12.xのシェアでしょう。
リリースから日が浅いため、2021年11月時点では2.7%とまだまだシェアが低いものの、今後間違いなくそのシェアは拡大していくことから、他のOSバージョンのシェアに与える影響も含めて注視が必要です。
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア推移(2020年12月~2021年11月):日本
続いて直近12ヵ月にあたる、2020年12月~2021年11月の日本国内におけるスマホ・タブレットのAndroid OSのバージョン別シェアの月ごとの推移をご紹介します。
2020年12月から2021年11月において、日本国内のAndroidのOSバージョン別シェアの1位は10.xが継続していますが、2位の11.xの追い上げにより徐々にその差が縮まってきています。
2021年10月にその差は2.4%ほどまで接近したものの、直近の2021年11月では再び3.6%ほどに差が開いています。11.xは10.xの後発のOSバージョンであることから、今後11.xがさらにシェアを拡大し(また10.xのシェアが縮小し)、11.xが次のAndroidのOSバージョンのシェア率1位となる可能性が高いでしょう。
9.x以下のOSバージョンについても軒並みシェアが縮小傾向にあり、次第に最新のOSバージョンである12.xが台頭してくる可能性が高いと考えられるでしょう。
グローバルのスマホ・タブレットAndroid OSバージョン別シェアランキング
続いて、2021年11月時点の世界でのスマホ・タブレットのAndroid OSのバージョン別シェアをご紹介します。
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア(2021年11月):グローバル
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア詳細(2021年11月):グローバル
OSバージョン |
11.x |
10.x |
9.x |
8.x |
7.x |
6.x |
5.x |
4.x |
12.x |
Other |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シェア |
34.7% |
27.7% |
13.9% |
10.67% |
5.26% |
3.36% |
2.52% |
1.1% |
0.67% |
0.12% |
2021年11月時点の世界でのスマホ・タブレットを合計したAndroid OSのバージョン別シェアについて、日本と異なり11.xが34.7%で1位を獲得しています。
その後は 10.xが27.7%、9.xが13.9%と続き、日本と同様に上位3つのOSバージョンで全体の約75%を占めており、11.x・10.x・9.xが世界におけるAndroidの主要なOSバージョンとなります。
世界のAndroid OSバージョンシェアのランキングは、日本と異なりバージョン順に11.xから4.xまで続いていることが大きな特徴として挙げられるでしょう。
世界ではAndroidがiOSの2倍以上のシェアを占めていることから、Androidの主要OSバージョンはiOSなど他のすべてのOSを含めたなかでも極めてユーザーが多く、重要度の高いOSバージョンと言えます。
また日本と同じく8.x(10.67%)と7.x(5.26%)が依然一定のシェアを有していることから、日本同様に8.xと7.xを対象のOSバージョンに含めるか、動作検証の対象とするかどうかの検討が推奨されます。
スマホ・タブレットのAndroid OSバージョン別シェア(2020年12月~2021年11月):グローバル
以下は直近12ヵ月にあたる、2020年12月~2021年11月の世界におけるスマホ・タブレットのAndroid OSのバージョン別シェアの月ごとの推移です。
2020年12月から2021年11月において、世界でのAndroidのOSバージョン別シェアは10.xが徐々にシェアを下げる一方で11.xのシェアが拡大し、2021年の9月に順位が逆転し11.xが首位に立っています。
以降も11.xの拡大と10.xの縮小傾向は続いており、9.x以下のシェアも同様に縮小傾向にあります。後発のOSバージョンのシェアが順調に拡大し、以前のOSバージョンに取って代わるという、とてもわかりやすい推移をしています。
2021年11月時点では12.xのシェアは0.67%と極めて小さいものの、11.xが辿ったように今後月を追うごとにシェアを拡大していくと考えるのが自然でしょう。
さいごに
本記事で紹介したデータにより、日本国内・世界を問わず、AndroidのOSバージョンシェアは比較的新しいバージョンのシェアが高い傾向にあり、いずれも11.x・10.x・9.xで75%程度のシェアを占めることがわかりました。
一方でリリースから4年以上が経過している8.xや7.xについても、いまだ15%程度と無視できない大きさのシェアを占めていることから、開発や動作検証の際の対象とするかどうかは判断が分かれるところでしょう。
2021年10月にリリースされたばかりの12.xは日本でも世界でもシェアは限定的ですが、今後の拡大が見込まれるため注視が必要です。
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