BlogBlog

  • Home
  • Blog
  • Dynamo for Revitとは|Revitの作業を自動化する仕組みやメリット、活用のポイント

Dynamo for Revitとは|Revitの作業を自動化する仕組みやメリット、活用のポイント DX

更新日:2026/01/14 SAブログ編集部

Dynamo for Revitとは|Revitの作業を自動化する仕組みやメリット、活用のポイント

建築・建設業界では、業務の効率化や品質向上のためにBIM(Building Information Modeling)の活用が急速に広がっています。
BIMの中核となるソフトウェアの一つとしてRevit(レビット)が広く用いられていますが、Revitを使うなかで同じ操作を何十回も繰り返したり、Excelの表とモデルの値を突き合わせて手で修正したりといった作業が発生しているケースも多く見られます。そうした繰り返しや一括変更、データ連携などを、もっと手早く正確性高く進める手段として活用されているのが、ビジュアルプログラミングツールのDynamo for Revit(以下Dynamo)(ダイナモ)です。

Dynamoは、ノードと呼ばれる部品を線でつないで処理を組み立て、Revitなどの操作を自動化・効率化できるツールです。プログラミング経験がなくても始めやすく、うまく使えば、手作業では時間がかかる処理をまとめて実行できるようになります。

この記事ではDynamoとは何かというテーマを中心に、Dynamoの概要や何ができるのか、仕組みや活用方法、どんなメリット・デメリットがあるのかまでを、実務経験を踏まえてわかりやすく解説します。
この記事の内容が、Dynamoを活用すべきか迷っている方や、Dynamoの全体像をつかみたいという方の参考になれば幸いです。

SHIFT ASIAでは、株式会社SHIFT(プライム市場上場)で培われた開発やテストのナレッジ、ベトナムのハイスキルエンジニア、豊富な経験をもつ日本人PMとを組み合わせ、日本と同等以上の価値をリーズナブルな価格で実現。
AEC Collection(Revit、AutoCAD、Civil 3D、Forma Site Designなど)をはじめ、AllplanやSDS2を用いた豊富な開発経験を持つエンジニアが在籍しており、Revitプラグインや設計自動化、3Dモデル自動生成、AIレンダリング、アセットマネジメントアプリケーションの開発など、多様なBIM関連のプロジェクト実績があります。

>>BIM開発ソリューションのページへ
>>ソフトウェア開発ソリューション紹介資料のダウンロードページへ
>>BIM開発導入事例ページへ
>>お問い合わせページへ

Dynamoとは

Dynamo(ダイナモ)は、RevitやCivil 3Dなどで行う作業を、ノード(部品)をつないで組み立てる形で自動化できるビジュアルプログラミングツールです。コードを一から書かなくても、画面上で処理の流れを設計して実行できるため、プログラミングが専門ではない担当者でも活用しやすい点が特長です。

Dynamoの大きな利点は、Revitモデル内の情報(要素やパラメータなど)を条件に応じて扱いながら、一括変更・大量作成・外部データ(例:Excel)との連携といった、手作業では負担の大きい処理をまとめて実行できる点にあります。たとえば、条件に合う要素だけを抽出してパラメータを更新する、表の値をモデルへ反映するといった処理を、再利用できる形で残すことが可能です。
また、Dynamoの基本部分であるDynamo Coreはオープンソースとして公開されており、コミュニティやサードパーティが提供するパッケージによって機能を拡張できるエコシステムも整っています。
DynamoはRevitに標準搭載されており、追加ライセンス不要(Revitの利用範囲で利用可能)で利用できます。
そのため、まずはRevit上でDynamoを試し、現場の業務にどこまで適用できるかを確認してみるとよいでしょう。

続いては、Dynamoを検討するうえで押さえておきたいポイントとして、どのような課題に有効なのか、業務への活用によって何が変わるのかについてご紹介します。

Dynamoでできること

Dynamoが有効なのは、設計やモデリングの現場で発生しがちな繰り返し作業や、人が手で行うとミスが出やすい作業を、手順ごとまとめて再現できる形に置き換えられる点です。Revitの操作は、要素やパラメータを正確に扱うほど作業量が増えやすく、後工程での手戻りが重なると、修正だけで多くの時間が消えてしまいます。
Dynamoは、こうした負担の大きい作業を、条件に沿ってまとめて実行できる仕組みとして機能します。

同じ修正を何十回も繰り返す作業を減らせる

例えば、特定条件に合う要素だけを抽出し、パラメータを一括で更新するといった処理は、手作業だと確認と操作の反復になりがちです。Dynamoでは、条件設定と更新処理をグラフとして組めるため、同種の修正が発生した際も、同じ手順を繰り返すのではなく、同じ仕組みを使って実行できます。

Excelなど外部データとの突合作業を自動化しやすい

実務では、Excelの一覧表とモデル内の情報を見比べて入力する場面が少なくありません。Dynamoは外部データとの連携を前提とした利用が紹介されており、データの入出力を通じて、転記や突合といった作業の負担を軽減しやすい点も魅力です。

手作業では難しい大量生成や複雑な形状にも対応できる

多数の要素をルールに沿って配置する、ある条件に従って形状を生成するなど、手動で行うと時間がかかる作業でも、Dynamoなら条件と手順を組み合わせて実行できます。結果として、作業時間の短縮だけでなく、ルールに沿った一貫性を担保しやすくなる点も、活用メリットとして押さえておきたいところです。

続いては、Dynamoの基本的な考え方として、ノードやグラフとは何か、どのように処理を組み立てるのかについて解説します。

Dynamoの基本的な仕組み

Dynamoを理解するうえで最初に押さえたいポイントとしては、Dynamoが図面やモデルを手動で直接編集するのではなく、手順をグラフ化して作成・編集をまとめて実行するための仕組みだという点です。
Dynamoでは、処理の部品をノードとして用意し、それらを線でつないで一連の手順を作ります。

ノードとは

Dynamoにおけるノードとは、値を受け取り、何らかの処理を行い、その結果を次に渡す部品のようなものです。数値や文字、要素の集合などを扱うノードがあり、Revitなど製品側の機能と連携するノードも用意されています。
基本的には、入力となる情報と、出力される結果をつなげていくようなイメージです。

Dynamoの画面イメージ
Dynamoの画面イメージ

出典:Dynamo製品概要 – Autodesk

グラフとは

Dynamoにおけるグラフとは、処理の流れを一つにまとめたものです。ノードをつないで作った処理全体は、Dynamoではプログラム、もしくはグラフとして扱われます。業務で使う場合は、このグラフをテンプレートのように再利用できる点が重要です。
たとえば、対象となる要素の条件や入力値を変えるだけで、同じ処理を別案件にも流用しやすくなります。

実行と運用

作成したグラフはDynamo上で実行できますが、運用面で便利なのが「Dynamo Player」という機能です。あらかじめ用意したグラフを選び、必要な入力だけを指定して実行できるため、作成者と利用者を分けた形で現場に展開しやすくなります。
担当者が毎回グラフの中身を触らなくても、同じ処理を同じ手順で実行できるのは、品質と作業効率の両面で大きな利点です。

Dynamoの代表的な活用方法

Dynamoの活用範囲は広いのですが、実務で成果につながりやすい使い方は、いくつかの種類に分類できます。
ここでは、代表的な活用パターンについてご紹介します。

繰り返し作業を自動化する

Dynamoが最も力を発揮しやすいのは、同じ手順を大量の要素に対して繰り返す作業です。たとえば、特定条件に合う要素だけを抽出し、そのパラメータを一括で更新する、一定ルールに従って要素を配置するといった処理は、手作業だと時間がかかるうえ、ヒューマンエラーも起こりがちです。
Dynamoでは、こうした手順をグラフとして定義し、まとめて実行できます。

モデル情報と外部データを連携する

Revitのパラメータ情報を外部に出力したり、外部で整備したデータをモデルへ反映したりする運用は、多くの現場でニーズがあります。Dynamoは外部データ連携を前提とした利用例が示されており、Excelなどの表データとモデルの情報を行き来させることで、転記や突合にかかる工数を減らす用途にも用いられます。

条件に応じた抽出・チェックを支援する

モデル内の情報を条件で扱える点は、編集だけでなくチェックにも活かせます。要素を条件で抽出し、対象だけを一覧化したり、確認が必要な要素を洗い出したりといった使い方は、検討フェーズでも運用フェーズでも有効です。
Dynamoはパラメトリックに情報を扱えるツールとして位置づけられており、条件ベースの処理に適しています。

手作業では難しい規則的な生成や形状操作に対応する

一定の規則に従った配置や形状生成など、手作業だと時間がかかる処理もDynamoの得意領域です。
特に、要素数が増えるほど手作業では破綻しやすい作業を、条件と手順に落とし込んで実行できる点は、Dynamoを活用する大きな動機になります。

続いては、Dynamoを使う前に押さえておきたいDynamoのメリットとデメリットについて整理してご紹介します。

Dynamoのメリット

まずは、Dynamoのメリットからご紹介します。

繰り返し作業を自動化でき、作業時間を大きく減らしやすい

Dynamoの強みは、同じ手順を何度も繰り返す作業を、手順ごとまとめて実行できる点です。条件に合う要素の抽出、一括更新、大量配置、外部データ(例:Excel)との連携など、手作業では負担が大きい処理をグラフとして残せます。
結果として、作業時間の短縮だけでなく、同種の作業が再発したときにも同じ仕組みを使って効率よく対応できます。

手順の標準化が進み、ミスを減らしやすくなる

手作業の転記や、更新漏れ・選択漏れは、作業量が増えるほど起こりやすくなります。Dynamoは、条件と手順に沿って処理を実行できるため、同じロジックを同じ手順で適用しやすく、人為的ミスの抑制につながります。
さらに、Dynamo Playerを活用すれば、作成者が用意したグラフを現場側が入力値を指定して実行できる形で展開しやすくなり、属人化を避けながら運用しやすくなります。

Dynamoのデメリット

Dynamoには上にあげたようなメリットがある一方で、注意が必要な点もありますのであわせてご紹介します。

向き不向きがあり、グラフが複雑化すると保守が難しくなる

Dynamoは万能ではありません。例外処理が多い業務や、判断ルールが頻繁に変わる業務に適用しようとすると、グラフが複雑になり、修正や引き継ぎのコストが膨らみやすくなります。
活用を始める際は、まず繰り返す頻度が高く、ルールが比較的安定した作業から適用するのがベターです。

運用設計をしないと属人化しやすい

Dynamoはグラフを共有できる一方で、誰がどのグラフを使うのか、入力値や更新履歴をどう管理するのかといった運用を整えないと、担当者が変わったときに使われなくなる、修正できないといった状態になりがちです。
実務で定着させるには、用途を絞って小さく成功体験を作り、運用の型を固めながら展開していくことが重要です。

DynamoとRevit APIの違い

Dynamoの活用を検討している方の多くが気になるのが「Dynamoで十分なのか、それともRevitのAPI開発が必要なのか」という点ではないでしょうか。
DynamoとRevit APIは競合というよりも役割が異なり、基本的には目的と要件によって選択することになります。

Dynamoは、業務の自動化を素早く形にしやすい

Dynamoはノードをつないで処理の流れを作るため、反復作業の自動化を比較的短期間で実装しやすいのが強みです。
繰り返し作業の削減や、Excelなど外部データとの連携といった用途では、まずはDynamoで試して実際に効果が見込めるかを確認しながら範囲を拡大していくようなアプローチが有効です。

APIは、自由度と拡張性が高い一方で設計と実装に手間がかかる

一方、Revit APIは、要件に合わせた独自機能を作り込める自由度が高い反面、設計・実装・テスト・保守といった工程が必要になります。
業務に深く組み込んで長期にわたって安定的に運用していきたい場合や、Dynamoでは扱いづらい複雑な要件に対応したい場合は、API開発が選択肢になります。

判断の目安としては、まずはDynamoで初めてみて、要件が高度ならAPIを検討

DynamoとRevit APIについての実務での判断としては、次のように考えると整理しやすいでしょう。

  • 繰り返し作業の削減や条件に基づく一括処理、外部データ連携などを素早く実現したい場合
    →まずはDynamoではじめてみる
  • 例外処理が多い、機能要件が複雑、性能や配布・管理まで含めて作り込みたい
    →API開発が選択肢に

このように、Dynamoは自動化の入口として取り入れやすい一方で、すべてを置き換えられるわけではありません。
目的に対して適切な手段を選ぶことが効果を最大化するうえで重要です。

参考として、DynamoからRevit APIへの移行やRevitのアドイン開発に関して以下のような事例がありますので、ぜひこちらもあわせてご参照ください。

Dynamoで開発した機能のRevit APIへの移行により、運用の効率化とコスト削減に貢献

BIMソフト「Revit」のアドイン開発で手間のかかる設計業務を自動化し、作業効率を大幅に向上

最後に、ここまでの内容を踏まえて、Dynamoの活用を検討する際に押さえておきたいポイントをまとめます。

まとめ

本記事ではDynamoとは何かをテーマに、Dynamoの概要からできること、仕組み、活用方法、メリットとデメリット、Revit APIとの違いまでを解説しました。

Dynamoは、Revitなどで発生しやすい繰り返し作業を、ノードをつないで組み立てる形で自動化できるビジュアルプログラミングツールです。条件に合う要素の抽出や一括更新、大量配置、外部データ(例:Excelなど)との連携といった用途で力を発揮し、作業時間の短縮と手順の標準化に貢献します。

一方で、Dynamoは万能ではありません。例外が多い業務やルールが頻繁に変わる業務では、グラフが複雑化して保守が難しくなることがあります。また、運用設計をしないと属人化しやすいため、活用を始める際は用途を絞り、繰り返す頻度が高くルールが安定した作業から適用することが望ましいです。

活用の判断においては、まずはDynamoで効果が出る領域を見極め、要件が高度になった段階でAPI開発など他の手段を検討する流れが良いでしょう。Dynamoは、自動化を素早く形にするための有力な選択肢であり、適切な使いどころを押さえることで、Revit運用の生産性の大きな向上も期待できます。

DynamoやRevitの導入、API開発のご相談はSHIFT ASIAへ

私たちSHIFT ASIAは、ソフトウェア品質保証・第三者検証のリーディングカンパニーである株式会社SHIFT(プライム市場上場)の海外戦略拠点として、ベトナム・ホーチミンにてソフトウェア開発およびソフトウェアテスト・品質保証事業を推進しています。
長年に渡り培ってきた品質保証のナレッジとハイレベルなエンジニアの技術力を背景とした、高品質かつスピーディな開発をその特長としています。

SHIFT ASIAのBIM開発ソリューションでは、最上流の要件定義から納品までをワンストップで対応。建築・建設に関わるあらゆる業務のDX化および効率化を実現します。
AEC Collection(Revit、AutoCAD、Civil 3D、Forma Site Designなど)をはじめ、AllplanやSDS2を用いた豊富な開発経験を持つエンジニアが在籍しており、Revitプラグインや設計自動化、3Dモデル自動生成、AIレンダリング、アセットマネジメントアプリケーションの開発など、多様なBIM関連のプロジェクト実績があります。

DynamoやRevitの導入、API開発に関してお悩みやお困りごとなどがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

>>BIM開発ソリューションのページへ
>>ソフトウェア開発ソリューション紹介資料のダウンロードページへ
>>BIM開発導入事例ページへ
>>お問い合わせページへ

お問い合わせContact

ご不明点やご相談などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

今すぐご相談をご希望の方

お問い合わせ

まずは情報収集をご希望の方

資料ダウンロード