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金融機関向けモバイルアプリケーションの品質およびユーザビリティを大幅に改善

金融機関向けモバイルアプリケーションの品質およびユーザビリティを大幅に改善

金融業界向けに、業務システムの開発から運用までIT領域を包括的に手掛けているシステム開発企業のお客様に対して、ソフトウェアテストおよび開発を支援した事例をご紹介します。

お客様の課題

同社は日本の大手金融グループ傘下のシステム開発企業として、システム戦略の協働立案・システム構築のコンサルティング・システムの分析・設計開発ならびに運用管理などを展開しています。同社は個人向け金融サービスの強化のため、日本国内外の複数のベンダーと連携しながら開発を進めていましたが、開発の過程でベンダーごとにテスト仕様書・設計書の言語や品質が異なるなどし、品質を担保する上での齟齬が目立ち、しばしば重大な不具合につながるケースが散見されました。

特に金融システムにおいては通常のシステムよりも厳しい基準のセキュリティやコンプライアンスなどが求められます。このため、同社はドキュメントに起因する問題から発生する課題を早急に突き止め、品質改善に向けた取り組みを進める必要に迫られていました。そうした中、金融システムに関するオフショアでのソフトウェアテストおよび開発に豊富な実績と知見を有するSHIFT ASIAにご相談をいただきました。

お客様の要件

お客様がこのプロジェクトの品質改善を実現するために特に重視していたのは、以下の要件でした。

  • ソフトウェアテストにおける専門人材が不足する中、高いスキルと経験を持ったテストエンジニアを確保したい
  • ソフトウェアテストの専門的な知見を活用し、テスト仕様書・設計書などに含まれるロジックや記載の矛盾・曖昧さを修正し、各種ドキュメントの品質をより改善したい
  • オフショア開発会社を含む国内外の複数ベンダーを巻き込んだ開発の進捗や品質の管理が複雑化する中、PMO(Project Management Office、プロジェクト・マネジメント・オフィス)としてプロジェクト全体の運営を担い、体制の整備を進めてくれるパートナーを見つけたい

SHIFT ASIAの対応と成果

複数ベンダーが作成したドキュメントの品質課題の改善が求められる中、SHIFT ASIAが提案したのはドキュメント(仕様書・設計書)に対してロジックインスペクションおよび国際性インスペクションを実施することでした。

なお、国際性インスペクションとはオフショア開発で発生するリスクに特化したインスペクションで、日本語話者のテスト設計者によるレビューにより、見逃されがちな仕様の定義漏れ、翻訳ミス、翻訳漏れなどを防止します。これにより、潜在的なバグを後工程に持ち越さないようにし、全体的な低コスト化に貢献することが可能です。​

SHIFT ASIAはオフショア開発会社を含む複数ベンダーが絡む類似案件での知見も活用し、PMOとして開発体制の整備と必要な専門人材の提供を行いながら、インスペクションによるドキュメント品質の改善に注力しました。具体的には、実装工程において不具合が作りこまれる1つの要因となる「仕様バグ」を実装前に徹底的に潰し、不具合の発生頻度に加えて後工程での手戻りリスクを軽減しました。

さらには、インスペクションなどを通じてさまざまなドキュメントの品質改善に努めた結果、開発者間の認識齟齬が減り、相互理解が深まったことで、開発全体におけるコミュニケーションロスの最小化も実現することができました。これにより開発・テスト全体の工数の削減およびシステムの安定性の向上にも貢献しました。

なお、高いセキュリティレベルが求められる金融システムの開発においてお客様の厳しい開発要件を満たすため、生体認証やリモートでの監視システムなどを設置したプロジェクト専用のセキュリティルームを新たに社内に構築するなど、よりセキュアな体制でプロジェクトを推進しました。

使用技術・言語など

・Java(プログラミング言語)
・Jenkins(継続的インテグレーション支援ツール)
・Jira(課題管理ツール)
・Appium (テスト自動化ツール)
・Allure(自動テストリポートツール)

ソリューションサマリ

・テスト設計
・ロジックインスペクション
・国際性インスペクション

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