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海外リソース活用によって、QAエンジニア不足に起因する品質課題を解決。初めてのオフショアテストにSHIFT ASIAを選んだ決め手とは IT・情報通信

株式会社センシンロボティクス

海外リソース活用によって、QAエンジニア不足に起因する品質課題を解決。初めてのオフショアテストにSHIFT ASIAを選んだ決め手とは

会社名

株式会社センシンロボティクス

事業内容

産業用ドローン、カメラ、スマートデバイス等を活用した業務ソリューションの提供

企業規模

100名以上

導入サービス
  • 機能テスト設計
  • 機能テスト実行
  • テスト自動化

設備点検や災害対策、警備・監視を中心とするさまざまな領域において、最先端のロボティクスの力で完全自動化し、社会課題の解決に取り組む株式会社センシンロボティクス。

同社でソフトウェア製品の品質担保に取り組むサービスクオリティチームでは、日々開発されるアプリケーションに対するQA(Quality Assurance)エンジニア不足を課題に感じ、弊社のオフショアテストをご活用いただきました。同社としては初となるオフショアの取り組みでしたが、以前の2倍の案件をこなせるようになり、アプリケーションが増加し続けるなかでも万全の品質保障を行える体制を実現しました。

今回の取り組みにあった課題やオフショアテストを活用することのメリット、そして取り組みによって得られた成果について、同社サービスクオリティチームのご担当者さまにお話を伺いました。

センシンロボティクス社でアプリケーションの品質管理に取り組むチームのミッションとは

ー どのようなシステムやアプリケーション、サービスを開発されているのでしょうか?

高橋様 日本全体で今、インフラの老朽化と少子高齢化による労働者不足という2つの課題を抱えています。弊社では老朽化したインフラのメンテナンス業務を少人数でも対応できるようにするため、ドローンロボティクスとAIを組み合わせたアプリケーションを開発しています。

具体的にはクラウドプラットフォーム「SENSYN CORE(センシン コア)」をベースに多種多様なモジュールと、ドローンや360度カメラといったデバイスを組み合わせることで、太陽光パネルの点検や送電設備の点検といったお客様の業務に特化した点検アプリケーションを、短期間かつ高品質に構築することが可能となっています。

基本的なアプリケーションは10~20個程度あり、それらをお客様のご要望に沿ってカスタマイズしてご提供しています。

高橋 和也 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム ディレクター
高橋 和也 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム ディレクター

ー サービスクオリティチームはどのような業務を担当していますか?

高橋様 弊社のサービスクオリティチームには、2名のQAエンジニアとサービス基盤を担当するSREエンジニアが所属しています。自社で開発し、お客様にご提供するシステムやアプリケーション、サービスといったソフトウェア製品の品質を担保すること以外にも、社内のセキュリティ施策や全社横断のサービス運用ルールの策定といった業務が担当範囲です。

チーム全体では常に5〜6件ほどのアプリケーションの品質管理を受け持っており、およそ1件あたり3ヶ月ほどの期間がかかっています。現場で使用するドローンの制御で何か不具合が起きてしまうと、最悪の場合、作業員の方が怪我をしてしまったり、物を壊したりと損害を生んでしまう可能性も。ちょっとした不具合が、直接的な損害に繋がりかねないという点で、一般的なソフトウェア以上に品質管理を徹底しなければならないと考えています。

QAエンジニア不足に課題感。オフショア経験者が考える、オフショアテスト活用のメリットとは

ー サービスクオリティチームでは、どのような課題を抱えていたのでしょうか?

高橋様 社内のQAエンジニアは2名しかおらず、サービスクオリティチームが立ち上がった頃は一部の開発プロジェクトにしか携われませんでした。開発されるアプリケーションに対して人手が足りず、特にテスト項目の作成から、テストの実施、エラーのチェックまでを担うQAエンジニアが足りていなかったのです。サービスクオリティチームが立ち上がってから半年後には、QAエンジニア不足の課題を認識し始めています。

しかし、コスト面の観点から新たにQAエンジニアを採用する計画はなかったため、潤沢な人的リソースと高い費用対効果が期待できるオフショアテストを活用することでQAエンジニアを増やすべきではないかとチーム内で話していました。ただ、弊社には過去にオフショアテストやオフショア開発を活用した経験がありませんでした。そこで以前の職場で働いていた頃に、中国やベトナムでのオフショア経験があった塚本の意見を参考にしました。

塚本 慎一 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム QAエンジニア
塚本 慎一 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム QAエンジニア

ー オフショアテストを活用することのメリットについて、どのようにお考えでしょうか?

塚本様 一番のメリットは、日本人のQAエンジニアを採用するよりもコストを抑えられる点です。さらに低コストでありつつも海外、特にベトナムのQAエンジニアの方々はやる気があり、業務から何かを学び取ろうという気概を感じます。また、ベトナムには日本語を使える人材が多く、日本語によるコミュニケーションがしやすいこともメリットです。一方で、日本人のQAエンジニアは言葉がしっかり通じるからこそ、モチベーションのコントロールが難しいことも珍しくありません。

また、私は中国とベトナムそれぞれのオフショア開発の経験があるのですが、最近ではベトナムへのオフショアが主流のイメージがあります。以前に比べて中国の人件費が高くなってきたことが一番の理由でしょう。

低コストに抑えられること、「SHIFTグループ」の安心感が取り組みの決め手に

ー QAエンジニア不足の課題を解決するため、どのようなサービスを比較検討しましたか?また、その際にどのような要素を重視しましたか?

高橋様 今回の取り組みでは、国内でソフトウェア品質検証事業を展開する2社と、オフショアテストのSHIFT ASIAさんの合計3社のサービスを比較検討しています。

塚本の経験通り、やはりオフショアテストはコストを抑えられることが大きな魅力でした。また、SHIFT ASIAさんをはじめとする「SHIFTグループ」といえば、国内QAの最大手というイメージが先行しており、安心してご相談できています。フォームからオフショアテストについて問い合わせたところ、迅速にレスポンスいただき、QAエンジニアのご提案も速かった印象が強く残っています。

また、社内で心配していたQAエンジニアの日本語能力についても、SHIFT ASIAさんの担当の方にご尽力いただいた結果、日本人の視点でも日本語能力が高いと思える方をご紹介いただくことができています。弊社として初めてのオフショアテストで当初は不安もありましたが、SHIFT ASIAさんの担当の方のおかげで安心して進行することができました。

期待以上のQAエンジニアの日本語能力やクオリティ。週50〜100件のテスト項目を実行

ー オフショアテストの取り組みはどのように進行しましたか?

河口様 2022年11月よりお取り組みがスタートし、翌月にはQAエンジニアとして2名のQAエンジニアをアサインいただきました。2名とも日本語能力が高く、テスト項目通りの実施からバグの起票まで確実に実施しており、真面目で好印象でした。分からないことは「分からない」とはっきり示してくれますし、テスト項目に勝手な解釈を加えずにそのままテストを実施してもらえるので助かります。

テストのレベルにもよりますが、実施いただいているテスト項目の数は基本的に週50~100件です。

河口 真貴子 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム QAエンジニア
河口 真貴子 様/エンタープライズ事業部 ソリューショングループ サービスクオリティチーム QAエンジニア

ー どのようなサポートが特に印象に残っていますか?

高橋様 弊社のアプリケーションは、ドローンや360度カメラなどさまざまなデバイスで使用されることが特徴であり、当然テストの実施には用途に沿ったデバイスが必要になります。以前、テストを実施する際に360度カメラが必要なケースがあったのですが、わざわざ日本からベトナムへテスト用のデバイスをお送りいただいたことがあり、非常に助かっています。その他にも、工事現場で使うタブレット端末をOSごとにご用意いただいたこともありました。

ー QAエンジニアを増員したことはありましたか?

高橋様 案件が重なって私たちが忙しくなったときや、別のチームから要請があった際に臨時で増員いただいたことがあります。担当の方へご相談してから1週間ほどで対応いただけて、とても助かっています。別のチームからの要請はアプリケーションのテストではなく、3D上のマスタ作成だったのですが、問題なくご対応いただけました。

また、ご依頼していたQAエンジニアの方が産休に入られる際にも、すぐに代替要員の方をアサインいただけています。業務内容はしっかり前任の方から引き継いでいただいていたようで、交代後も業務に支障を出すことはありませんでした。

オフショアテストでコストを抑えながら、2倍のテストを実施できるように。より多くのアプリに対して、充実した品質保証が行なえる体制を構築

ー オフショアテストの取り組みでどのような成果が得られましたか?

高橋様 もともと社内には2名のQAエンジニアしかおらず、こなせる案件数には限界がありました。しかし今回SHIFT ASIAさんとの取り組みによって、以前の2倍の案件をこなせるようになったと感じています。人月換算ですと、30~36人月のアウトソーシングは実現できています。

さらにコストが単純に2倍になった訳でなく、想定よりも大きくコストを抑えることができています。具体的には、社員としてQAエンジニアを1名採用するコストの半分程度で実現できていることもポイントです。

ー オフショアテストのクオリティについて、どのように評価いただいていますか?

河口様 アプリケーションのテストで特に重要な部分については、細かくテスト項目を設定しているのですが、一つひとつ手を抜かず、しかも迅速に実施していただいています。加えて、SHIFT ASIAさん側で用意しているフォーマットに沿ったテスト項目をご提案いただけるのは嬉しいですね。その他にも、テストの自動化にもご対応されており、SHIFTグループとしてのクオリティの高さを感じました。

ー 会社として初めてオフショアのお取り組みでしたが、社内からはどのような反応がありましたか?

河口様 お取り組み当初、社内では「ベトナムへの委託はどうなんだろうか」と疑問に思われてました。しかし実際にお取り組みが始まり、アサインいただいたベトナム人のQAエンジニアの方が社内用のビジネスチャットに書き込む機会が何回かあったのですが、その日本語能力の高さを見て、評価は一変した印象です。

実施いただいたテストのクオリティも相まって、今ではオフショアテストに対して良い印象を持っている社員がほとんどだと思いますね。オフショアに対する心理的なハードルが下がったことで、最近ではオフショア開発もSHIFT ASIAさんにご依頼させていただきました。

オフショアテストや自動化ツールを活用し、得られたデータをAI技術に活かしていきたい

ー 貴社事業の展望をお聞かせください。

高橋様 弊社では今後、特にAI技術を活用したアプリケーション開発に力を入れていきたいと考えています。そしてAI技術を高めていくためには、テストを重ねて得られる学習データがより重要になってきます。そのためにもオフショアテストや自動化ツールを柔軟に活用しつつ、引き続き少数精鋭のサービスクオリティチームとしてアプリケーションの品質管理に向き合っていきたいと考えています。

ー 弊社のオフショアテストは今後、どのようにお役に立てそうでしょうか?

高橋様 クオリティや日本語能力に悩まずともオフショアを活用できるという実績を今回の取り組みで作ることができました。QAに限らず、今後はアプリケーション開発領域でもオフショアを活用していければと考えており、SHIFT ASIAさんには引き続きご支援いただけると嬉しいですね。

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