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柔軟かつ迅速な対応で、UI/UXに徹底的にこだわった大規模イベントのWebサイト開発を支援
会社名 | 株式会社SHIFT |
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事業内容 | ソフトウェアの品質保証、テスト事業 |
企業規模 | 10,000名以上 |
導入サービス | Webサイト開発 |
「お客様の売れるサービスづくり」をサポートし、ソフトウェアの品質保証・テストから、DX支援やAIソリューションなど、IT総合ソリューションを提供する株式会社SHIFT。
同社では、お客様への日ごろの感謝を込めた情報共有型のITイベントとして、「89祭(バグまつり)」を毎年開催しています。元々はオフラインでの開催でしたが、コロナ禍以降はオンラインに移行。これに伴い、Webサイトにも参加者を惹きつける魅力的な演出や、運営を効率化する仕組みがより強く求められるようになりました。
しかし、オンラインイベントならではの課題も浮き彫りに。そこで今回、SHIFT ASIAに89祭のWebサイト開発をご依頼いただきました。
今回の取り組みの背景にあった課題や、SHIFT ASIAがどのように関わり貢献したのか、そして取り組みによって得られた成果について、同社デザイン部のご担当者さまにお話を伺いました。
SHIFTが毎年開催している「89祭」とは
ー 89祭とはどういったイベントなのでしょうか?
89祭は、お客様への日ごろ感謝と、ITエンジニアがより良く働ける環境をつくりたいという思いから生まれた、SHIFT主催の大規模カンファレンスです。89祭は「バグまつり」と読み、8月9日を「ソフトウェアバグの日」として記念し、2017年から開催しています。
89祭では、ソフトウェアの品質保証・テストからDX、AI、セキュリティ、システム開発などに関する多種多様なセッションを通じて、最新のITトレンドや課題解決につながるようなさまざまな情報をお届けしています。その規模は年々拡大しており、2024年のイベントには約2千名のお客様にご参加いただきました。
私が所属するデザイン部では、イベントの施工やプランニング、デザイン、撮影、Webサイト制作、Webマーケティングなどを行なっています。

ー 89祭には、どのような特徴があるのでしょうか?
SHIFTが大事にするスタンスとして「壮大なおせっかい」というものがあります。お客様のためなら何でもやる、という姿勢を指す言葉です。
89祭も「おせっかい」を反映したイベントであり、参加されるお客様に対して徹底的に価値を提供するという固い決意が特徴として挙げられます。
何よりもお客様に楽しんでもらうことを重視し、UI/UXにも徹底的なこだわり
ー 89祭のWebサイトについて、どのような点を重視していますか?
89祭におけるWebサイトは、集客のための場であり、またお客様に楽しんでもらう場でもあります。そのため、UI/UXには徹底的にこだわっています。
見やすいことや探している情報が見つかりやすいことは当然のこととして、ユーザーに楽しんでもらうためにはどうするかを特に重視しています。
例えば、ユーザーがログインした後に楽しめる様々なコンテンツや仕掛けを毎年盛り込んでいます。過去には、すごろくのようなゲームを用意したり、特定のセッションを見た場合や、セッションを見た回数に応じて商品がもらえるといったゲーミフィケーション要素も取り入れてきました。
毎年、「今年はこんなことをやってみたい」「こういった仕組みを入れたら面白いんじゃないか」というアイデアが社内からたくさん出てくるのですが、その要件をまとめ、実際に形にするまでの道のりは正直なところかなり大変です。でも、こうした自由な発想や新しいチャレンジができるイベントこそ、SHIFTらしさだと思っています。
ー Webサイトを制作するにあたり、どういった課題や悩みがありましたか?
89祭のWebサイトは、イベントの参加者に楽しいと感じていただけるような、前向きでポジティブな場所にしたいという強い思いがあります。同時に、運営側としてもスムーズにコンテンツの登録や管理ができる仕組みも大事にしています。
ただ、イベントの性質上プログラム内容や登壇者が直前まで確定しないことも多いため、事前に細かい要件を固めて仕様書を作成しておくことが難しく、制作の現場も常に仕様が動く前提で進めざるを得ません。
本格的に企画がまとまるのはイベントの1~2ヶ月前。スケジュール的にもかなりタイトで、Webサイトの公開当日にも追加や修正が発生することもあります。こうした状況なので、制作側には非常に柔軟かつ迅速な対応が求められます。
毎年「もっとお客様に楽しんでもらうためにできることはないか」と考えすぎて、ついスケジュールがぎりぎりまで過密になってしまうのが悩みですね。
重要だったのは、柔軟かつスピーディな対応
ー 弊社をパートナーとして選定いただいた理由についてお聞かせください
89祭のWebサイト開発では、短期間で仕様がどんどん変わっていくので、柔軟かつスピーディな対応ができる開発パートナーが必要でした。
毎回細かい仕様書や指示書を作っている余裕がないため、こちらの要望をチャットや打ち合わせで伝えて、素早く対応してもらう必要があります。実際、集客期間中にWebマーケティングの観点からサイトの構成を大きく変えることもありました。
SHIFT ASIAはグループ会社ということもあり、これまでにも何度か一緒に仕事をする機会があったのですが、毎回とても印象的だったのが、仕様が固まっていなくても一緒に伴走しながら考えてくれる姿勢や、私たちが気づいていないことまで先回りして提案・実装してくれるというプロアクティブさでした。
品質の高さはもちろんですが、PMの方のスピード感や柔軟な対応力、それに加えて、エンジニアの皆さんの開発力も非常に高いと感じていて、私たちの曖昧なアイデアや抽象的な要望に対し、SHIFT ASIAから具体的な仕様や実現方法をどんどん提案してもらえたことも大きな決め手になりました。

ー SHIFT ASIAではどういった業務を担当させていただいたのでしょうか?
SHIFT ASIAには、集客用Webサイトのバックエンド構築と、イベント用Webサイトの管理画面の開発を担当していただきました。
管理画面にはさまざまな機能があり、例えば「どのユーザーが何を見たか、どの資料をダウンロードしたか」「どの番組でどの時間にどのようなリアクションがあったか」といったイベントの計測機能など、運営側でリアルタイムにイベントの状況を細かく把握できるようになっています。
さらに、番組情報の入稿や編集ができる機能、アーカイブ動画の閲覧や管理ができる機能など、機能や画面は多岐にわたります。企画や要件自体は主に私たちの方で考えていますが、その内容を実現するために具体的な仕様を考え、実装する部分をSHIFT ASIAに担当していただきました。
ー 89祭のWebサイト制作の全体のスケジュールについて教えてください
まず、イベントの企画や要件がある程度固まったのがイベント当日の約1ヶ月前でした。そこから、SHIFT側で集客用Webサイトのフロント部分を作り始め、同時並行でSHIFT ASIAには、バックエンドの構築やイベント用Webサイトの管理画面の開発を進めていただきました。
イベントが終わった後も、アーカイブ公開のための機能を開発してもらうなど、公開後の継続的な開発もお願いしました。SHIFT ASIA側では、全体でおよそ1ヶ月半くらいの開発期間だったと思います。
ー Webサイトの開発は、どのように進行しましたか?
イベントの準備段階でどうしても要件が頻繁に変わってしまうため、その都度ドキュメントを作成して進めるというやり方はフィットしません。そのため、いわゆるアジャイルな進め方で、主にチャットやミーティングを通じてSHIFT ASIAの開発チームに要件を伝え、その場その場でディスカッションしながら制作を進めていきました。
SHIFT ASIAの開発チームからは、私たちから出した要望以上の提案やフィードバックをたくさんいただけて、とても助かりました。
数千人規模の参加者にも満足いただけるクオリティを実現
ー Webサイトを通じて、どのような成果が得られましたか?
今回のイベントでは、短期間で100本以上のセッション登録作業が必要だったのですが、SHIFT ASIAに作っていただいた管理画面が本当に分かりやすいUIになっていて感動しました。運営メンバーが特に使い方の説明を受けることもなく、そのまますぐに操作できたのは非常に印象的で、管理画面を見ただけで誰もが直感的に使い方を理解できるような設計になっていました。
結果として、運営メンバーへの説明やドキュメント作成の手間も大きく削減でき、準備がとてもスムーズに進みました。
また、公開当日になって発生するような細かな仕様変更や番組ごとの計測システムの調整、申込者へのシステムメール配信といったイベントならではの要件にも、柔軟かつ迅速に対応していただきました。おかげさまで、急な追加要望や変更があっても安心して対応できる開発体制ができたと感じています。
イベント参加者の皆様からも好評をいただき、デザインや仕掛けの面でもイベントの「楽しさ」がきちんと伝わるWebサイトになりました。数千人規模の参加者に満足いただけるクオリティが実現できたのは、SHIFT ASIAの協力があってこそだと思っています。
ー 今回はオフショア開発の取り組みでしたが、どのように評価をいただいていますか?
SHIFT ASIA側の担当者はベトナムの方でしたが、日本語がとても堪能で、言葉の壁を全く感じさせないスムーズなコミュニケーションができました。また、日本とベトナムの時差は2時間ですが、SHIFT ASIAの営業時間は日本の10時から19時にあたり、国内の開発会社さんと変わらない感覚で一緒に仕事ができたのはありがたかったです。最近は日本国内でもリモートワークが主流なので、SHIFT ASIAとのやりとりも国内のメンバーと打ち合わせしているのと同じくらい自然に、スピーディに進めることができました。
特に印象的だったのは、SHIFT ASIAのエンジニアの方々が単に言われた通りに作るだけでなく、「どうすればこちら側がより使いやすくなるか」という視点を持って開発を進めてくださったことです。開発スピードも早くて、細かな部分まで気を配ってくれる点に感心しました。
オフショア開発に対する不安は正直ほとんどなく、むしろ期待以上の成果や丁寧な対応で、安心してプロジェクトをお任せできたと思っています。
89祭での柔軟かつ迅速な対応を通じて社内での評判も高まっており、現在はさらに大規模な長期プロジェクトでもSHIFT ASIAに支えてもらっています。

一緒に伴走してくれる開発パートナー
ー 今後の展望についてお聞かせください
SHIFTグループ全体の事業規模は年々拡大しており、それに合わせて89祭のスケールも大きくなってきています。これからは、さらに多くの業界や企業の皆さま、さまざまな分野の専門家が集まり、知識や経験を共有できる場として発展させていきたいと考えています。
また、今後はオンライン開催だけでなく、オフラインの要素も組み合わせたハイブリッドなイベントへと進化していく予定です。これまでオンラインでしかお会いできなかったお客様にも実際にご参加いただき、直接感謝の気持ちを伝える機会にしていきたいですね。
これからも、参加される皆さまにとって「楽しさ」や「新しい発見」があるイベントを目指し、進化を続けていきたいと思っています。
ー オフショア開発を検討しているお客様へ一言お願いします
オフショア開発というと、言葉や文化、地理的な壁などから不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、SHIFT ASIAは直前の依頼や当日の修正にも臨機応変に対応してくれますし、やりとりも非常にスムーズでストレスを感じませんでした。
今回開発いただいた管理画面もとても使いやすく、運営メンバーが説明なしで直感的に作業できたのは驚きでした。仕様書が整っていない状態でも、一緒に考えてくれたり、積極的な提案・実装をしてくれたりする姿勢に信頼を寄せています。
限られた時間の中で、しっかりしたものを作りたい会社や、一緒に頭を絞りながら伴走してくれる開発パートナーを探している方には、SHIFT ASIAは良い選択肢になると思います。オフショア開発を検討されている方は、ぜひ一度SHIFT ASIAに相談してみてはいかがでしょうか。
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